一昔前のバンコク:食事編

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シンガポール在住の1948年12月生まれ。大坂出身 ねずみ年のTさん、お元気ですか? 御来タイはいつ頃になりそうですか? バンコクの空からサワディー・クラップ!! 今朝も、部屋で東の空を眺めながら太極拳の稽古をしておりました。 明星がまぶしく光っておりました。 さて、今日はチョッと間が開いてしまいましたが奈良県にお住まいのSさんから 頂いた昔懐かしい約40年前のバンコクの様子のレポートをご紹介します。 かなりの力作ですので数回に分けて掲載していきます。 今日は、「一昔前のバンコク:食事編」です。

谷田貝さん 拙文をHPに載せていただき有難うございました。続きをお届けします。 又長文となってしまいました。掲載の方は余り気にしないようお願いします。 谷田貝さんに読んでいただけるだけで満足です。なお、対象とする読者の 絞込みが出来ませんでした。 谷田貝さんはタイ語を本格的に習われたようですね。サワデイクラップには 参りました。実はサワデイカップをクラップにしようかなと考えたのですが、 現地ではクラップを使ったことがなかったので、カップとしました。 誠に失礼いたしました。 S拝 4)食事   バンコクの街角では、やし油とにんにくの混じった臭いが漂っていま   した。戦後日本に来た進駐軍が、日本はぬかみそ臭いと言ったと   聞いた事がありますが、これと同じだったのだと思います。   家族が来て、女房がサラダ油がよく減るので、多分女中が使って   いるようだ、と言っていましたが、矢張りやし油よりサラダ油の方が   美味しいのでしょう。現在やし油は多分食用油には使われていな   いのではないでしょうか。   タイでの食事で一番困ったのがパクチーでした。パクチーは香港   では香菜(シェンツアイ)と呼ぶように、香りの非常にきつい三つ葉   のようなもので、殆ど全ての食べ物の上にのっていました。(今も   同じと思います。)空腹でもパクチーの臭いを嗅ぐと食欲が減退し   、馴染めませんでした。   唐辛子の入った激辛なものは努めて避けていました。ただ、お酢に   細かく刻んだ鷹の爪を入れたものは、特に脂っこいものにあいまし   たので、これは愛用しました。このようにバンコク滞在中は本格的   な辛いものは避けていましたが、日本に帰ってきますと、辛くないの   が頼りなく思え、タバスコを買ってきて良く使いました。いつの間にか   環境に多少は影響されていたようです。   タイの人がパクチー、にんにく、唐辛子を何故よく使うのかですが、   パクチーのビタミンC,にんにくの殺菌作用、唐辛子の食欲増進  、 といった暑い所に住む人達の知恵の積み上げの結果ではない   かと思います。   バーミナム(しるそば)は当時1バーツ(17円)でした。   スクムビット通り(当時は両面通行でした。)のソイ・アソックの角   の食堂がバーミナムを車まで出前してくれました。車の窓に受け板   をセットしてくれ、その上にバーミナムを置いて食べました。   夜遅く、映画帰りに女房とよく食べたものです。   二十数年して、バンコクに出張した時、汚い屋台のバーミナムを   久し振りに食べました。10バーツになっていました。(但し、円高、   バーツ安で、円貨換算は約30円)   当時ホテル以外でコーヒーを飲めるところは殆どありませんでした。   コーヒー豆(粉)を売っているところもなく、インスタントで我慢せざる   を得ませんでした。  毎朝出社しますと、事務所のビルの隣にある食堂に、チャーローン   (熱いお茶)を注文していました。ガラスのコップにコンデンス・ミルク   の入った濃い紅茶と茶葉の入ったままの中国茶の2杯がきます。   これが中々良い味でした。   パンも食パンは市販されていましたが、もうひとつでしたので、イン   ペリアル・ホテルの厨房に食パンを買いに行っていました。   タイのお米は所謂パサパサのインデイカ米です。我が家ではもち米   を少し入れていたようです。(貧しいラオス寄りの東北タイではもち   米を食べるので、もち米を食べると馬鹿にされると聞いたことがあり   ます。)   このインデイカ米ですが、辛いおかず、カレー、焼き飯に相性が良   いと思います。そして日本米(ジャポニカ)に比べ消化が良いように   感じられます。タイの後、ハンブルグに駐在しましたが、インデイカ   米のほうがお腹にもたれないので、イタリア米(インデイカ)を常食   しました。(但し、お寿司の時はカリフォルニア米でした。因みに   カリフォルニアに日本のすし米を持って行って作ったのがカリフォル   ニア米だそうです。)   その後、日本でタイ米を買おうとしましたが、外米は輸入禁止だ   そうで、入手できませんでした。数年前日本が米の凶作で外米   を輸入した時、タイ米は非常に不評でした。私も食べてみました   。そこそこの高級米だと思いましたので、折角良いお米を輸出し   てくれたのにと思い残念でした。   ナンプラー(魚醤油)は最初少し抵抗感がありましたが、すぐ慣れ   てしまいました。ベトナムでも魚醤油はありますが、その後、海外   の評判を聞くと、タイの魚醤油が一番品質が良いようです。   魚醤油を使って寄せ鍋をしますが、”魚”醤油だけあって、いか、   つみれ、など魚と相性が良いように思います。   即席めんに少し入れると、コクが出ます。   現在も我が家では必需品にて、海外で機会があれば買って帰り   ます。(ロンドンのチャイナタウンでも売っていました。)   外人向けのタイダンスとタイ料理を出す料理屋は当時もありまし   た。(日本からの来客接待に時々行きました。)   そこで出された十品位の料理について”これは昔からのタイ料理   ですか?”と聞いたことがあります。殆どが中国料理でした。   11世紀ごろ南中国の人達が北部タイに入って来て、混血しなが   ら南進して現在に至ったのですから、料理についても中国人の   影響を受けているのは当然だと思います。従って、今タイ料理と   言われるものは、中国料理を香辛料などでタイ式にアレンジした   ものなのかもしれません。 12月9日

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